ここまでは全く同じだったんだけど、なんでそっち行ったんだろう?
今となっては自分とは縁の遠い趣味嗜好を持つ人も、
元をたどれば同じような経験をしていたりする。
同じ世代ならなおさらそうで、同じものを見聞きしていたとしても、
受け取った感覚とか感情とかは千差万別である。
その結果、何十年も経った時には、遠く遠く離れたとこに行っちまったんだなー。
きょうはそんな遠い遠いところにいる方と縁あって食事を御一緒することができた。
かつて、ボディビルをやってみたいと思うきっかけなんて自分にあっただろうか。
いや、ボディビルがあることは知っていた。すげー体だなーと興味本位で雑誌だったか
テレビだったかで見たことはあった。でも、自分がやろうなどとは決して思わなかった。
ところがだ。人によってはやってみようと思う人もいるわけで。こう考えると、自分とは
全く違う人だなと思ってしまうんだけども、会って話してみれば、共通することも多い。
もちろん共通しないことも多いんだけども。特に印象的だったのは、食事制限の話だ。
コンテスト近くになると、と言っても6か月くらい前から準備はするそうだが、白米は食べない
そうだ。徹底的に食事制限をするので、嗅覚が鋭敏になり、ありもしない食べ物の香りが
脳裏に浮かぶというんだから、なんて自制心の強い人なんだと、自分にないものを
持っていて尊敬してしまう。食事制限というと、一見健康的な生活のように聞こえるが、
体重の増減が15kg以上あって、それがコンテストの前後で一気に増減するのだから、
内臓への負担は半端じゃない。つまり、健康にはよくないという。ましてや極度な食事制限で
免疫力も低下しているし、日焼けサロンで皮膚は紫外線のダメージを受ける。
百害あって一利なしとも言えるが、筋肉のためには死んでもいいという精神でコンテストまでは
耐え忍ぶ。つまるところ筋肉が好きなんだ。
なにが好きかなんて、誰も口をはさむことのできない話だが、筋肉が好きという(おそらく)
狭い狭い道を選んだ彼の精神には尊敬しちゃいます。それにしても、何がきっかけになるか
なんて誰も想像できないもんで、やっぱり人と出会ってその人が口にする自分の好きなものは、
その人の人生がにじみ出ていて、おもしろい。そして最終的には、遠いけど愛すべき近い
存在になれるのも、人と会って話す醍醐味なのである。
がん!がん!がん!
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