がんも農場のお店

2013年12月15日日曜日

12月雑感。

12月14日(土)


師走まっただ中の12月。みなさんいかがお過ごしでしょうか??
年賀状の準備や忘年会、仕事納めや年末年始の行事の準備などなど。
師走らしくバタバタしておりますでしょうか??
われらががんも農場は、農作業も2度目の田打ちが間もなく終わり、
農作業はひとまず一段落しそうです。
一通り米づくりの仲間たちとの忘年会も終えて、あとは餅つきや年賀状作成などが
残っているといったところです。

11月から12月にかけては、県外に出かけることが多かったです。
静岡県静岡市にお米の勉強会に行ってきたのですが、非常に刺激になりました。
さかのぼること半年になりますが、今年の夏に、
日経プレミアシリーズから出版された『ロジカルな田んぼ』という
松下明弘さんが書かれた本を読んで、お話しをお伺いしに静岡まで
行ったことがありました。それがきっかけで、米農家の大先輩である
松下さんを筆頭に、静岡のお米屋さんや新聞社の方たちと懇意になり、
今回の勉強会にお誘いいただいたという経緯があります。

この勉強会では、松下さんが発見、育種された新品種のお米「カミアカリ」を
4人のシェフが調理して、食べ比べるというものでした。会場には、
米農家以外にも、米問屋、精米機メーカー、料理人、消費者、生協スタッフなどなど、「カミアカリ」という新しいお米に期待をよせるたくさんのヒトが集まっていました。
詳しくは、ネットで検索していただきたいのですが、「カミアカリ」は
胚芽部分が通常のお米より非常に大きく、巨大胚芽米と呼ばれるお米です。
普通の玄米と比べて栄養価が高いだけでなく、プチプチとした独特の食感が特徴的です。松下さんは、まさに職人と言った感じの方で、米づくりの技術に関して豊富な知識を
お持ちです。肥料の配分で変わる微妙な米の味の仕上がりまでも、わかるようです。
松下さんとタッグを組んでいるお米屋さんもさすがで、お米を炊くことに関しては
様々な研究を重ねています。「カミアカリ」は現在全国で4人の生産者が
栽培しているのですが、それぞれの方の「カミアカリ」を炊いている段階の香りで
違いを感じていました。勉強会でも自分たちを皮肉るようにこういっていました。
「私たちは重箱の隅をつつくような議論をしていて、ここまで細かい部分は一般的な消費者には届かないかもしれない。」


私は、最近毎週のように六本木アークヒルズのマルシェでお米を販売していますが、
直接お客さまとお話しをすることで、とても勉強になることがたくさんあります。
消費者の方が感じることは、生産者では持ち得ない感覚だと思います。
静岡のお米の勉強会で議論されていたことは、一般消費者に直接届けても、
理解されないような非常にマイナーな知識だったかもしれませんが、確かに生産者としての技術や知識の向上に貢献しているのも事実です。
農家直売が当たり前になったいま、もっともっと生産者と消費者が気持ちの上でも近づけるといいなと思うこのごろです。来年もよろしくお願い致します。

がん!がん!がん!