がんも農場のお店

2014年2月22日土曜日

大雪で考えたこと。

2月22日(土)


今年は雪が少ないなあと思っていた1月。
2月に入って2週目の週末に雪が降って、けっこう積もりました。
日頃からクルマは4WDでスタッドレス装着ですので、問題なく日常を
過ごしていたのですが、2月14日の雪は全く想定外の降雪量でした。
ニュースなどでも流れているとは思いますが、地元のヒトの間でも、
ここまでの大雪は初めてとのことでした。前の週までの積雪に追い打ちを
かけるように降った雪は、2月15日(土)の早朝の時点でも
股下辺り=70cm近くは積もっていました。 

私は15日(土)の朝6時に常盤館の仕事に向けて出発しようと玄関から外に出ました。
すると、舞い散る雪で最初よく見えなかったのですが、明らかにいつもと違う量の
雪が目の前に広がっていたのでした。それも家の前だけでなく、
見渡す限り道路が70cm近く降り積もった雪で覆われていたのでした。
遅刻すると思って、必死で雪をかいたのですが、手で雪かきしてどうにかなるレベルの雪の量ではありませんでした。常盤館に電話をしたところ、その時点で休館することがほぼ決まり。自宅待機となりました。まだまだ降り方が激しく、雪かきをするどころではありませんでしたが、確か15日(土)の午後になって天気が回復し、ようやく雪かきを始めることが出来たと思います。 

と、同時にツイッターやFacebookなどで知り合いや近隣の人から、雪による被害の状況や、立ち往生の様子が伝わって来たのでした。さらに、翌16日(日)には消防団の招集があり、雪で埋もれた消火栓を雪かきすると同時に、高齢者などで雪かきがままならないヒトをその都度お手伝いするように指令があったのでした。地区全体を半日かけてまわって、帰宅すると佐久市内の至る所でクルマがスタックし大渋滞を引き起こしている様子や、国道18号線での立ち往生の様子がやはりツイッターやFacebookで流れてきました。国道18号線も高速道路も通行止めとなり流通はストップ。事実上長野県は陸の孤島と化していたのです。 

西友やイオン、カインズなどの大手チェーン、セブンイレブンなどのコンビニの棚からモノがなくなりました。対照的に、地元のスーパーや雑貨屋、養鶏場がやっているタマゴ屋さん、牧場で買ってる牛乳などは、いつも通りと言わないまでも、ほとんどのものが入手できました。今やどの地方都市に行っても、イオンやカインズ、ニトリなどの大手チェーンが国道沿いにあります。いわゆるファスト風土化と言うそうです。こうしたファスト風土化された地方都市は、現代の発達した流通網があってこそのものだと改めて理解しました。東京に代表されるような都心部だけではなく、多くの地方都市もまた、発達した流通網を使って供給されるモノに頼って日々の生活が成り立っているのです。 

その一方で、地元のスーパーや、養鶏場の営むタマゴ屋さん、牧場で買う牛乳が、我々全員の日常生活を支えることはもはや不可能なほど、便利な世の中に私たちは慣れているのだと思います。ただ、一つだけ言えるのは、私自身がお米を作っている限り、食糧に関しては私自身が食糧枯渇に悩む心配はほぼないと思います。また、日常的に取引をしている牧場は、いつも通り牛乳を私にわけてくれました。自分たちが日常的に食べたり、使ったりしているものが、何か一つでも、いつも絶対に入手出来るという安心。この安心を支える一端になれればと、思いを新たにしたのでした。これからもがんも農場をよろしくお願い致します。

がん!がん!がん!

2014年2月14日金曜日

2014年の最初のご挨拶にかえまして。

2月14日(金)


1月20日に書きました。

祝2014年!新しい一年が始まりました!
今年もがんも農場をよろしくお願い致します。年末年始は
実は怒濤のごとく日々が過ぎてしまい、農民としては珍しいと
思われる方もいる方と思いますが、そんなせわしない毎日だったのです。  

私はもともと京料理の割烹で板前修業をしていたのですが、
そんな繋がりもあっていまは地元の温泉旅館で厨房の仕事をお手伝いしております。
いわゆるバイトですが(笑)、厨房の仕事は好きです。好きなのですが、
年末年始は休み無しなんですね。(泣)年末年始を田舎の温泉旅館で、
上げ膳据え膳で過ごしたいという、都会のみなさまを“おもてなし”するために、
勤労奉仕しておりました。(笑)  

そんな厨房の仕事が終わりましたら、消防団の水揚げ式。一年の無火災を願って、
地域のお宅の屋根に水をかけていきます。もちろん、浅間山から吹き下ろす
突風でもって、自分にも水がかかりますので寒さにしびれますね。
下っ端の私はホースの筒先を持つわけですので、水がかかります(笑)。

消防団の制服を脱ぎましたら、受験間近の中学生のもとに駆けつけて、
勉強を教えてきました。1月4日がなんと塾講師の仕事始。
なんせ受験が近いですからね。おっと、塾講師をやっているんです。副業です。

こんな感じで年始の用事を済ませてから、家族旅行で箱根にすっ飛びまして数日間。
寄せ木、箱根駅伝ミュージアム、箱根神社、小湧谷、、、
帰って来たのは1/8。そして、1/11に赤坂アークヒルズでマルシェでした。  

ようやく、ほっとしております。1/20。落ち着いた気持ちで、お掃除、
洗濯などをしております。  

1/18でした。アークヒルズでマルシェを終えてから、中野ブロードウェイへ。
アーティストの村上隆氏と長野県東御市で自然農法をやっているうちだ農場さん、
同じく東御市でパン屋をやっているわざわざさん。
三者でトークイベントがありました。わざわざさんには、私が移住した
当初からお世話になっておりまして、ぜひお話しを聞いてみたいと思い、
トークイベントにお邪魔してきました。いまや、市場価格で数千万円という
値の付く作品を世に出している村上隆氏と、田舎で農場とパン屋をやっている
お二人とでいかなる共通点があるのか、興味深く聞いておりました。  

開口一番、村上氏が言っていたのは「2人とも人生全部賭けてやっている。」
うちだ農場さんもわざわざさんも、もとは東京に住んでいた。そんな二人が
移住してまで実現したかったこと。それはなんなのか。村上隆氏は、
今やヒトを雇って大量の作品を作っている。工場生産のように。
そしてお金を稼ぐのが好きだと言う。わざわざさんは、個人的な活動で
実験的に物々交換をしている。自分の作るパンと、日本各地の生産者や職人さんと
モノを交換しているそうだ。屋根の修繕まで物々交換でやったという。  

この話しを聞いて、お金や資本主義から自由になる物々交換の素晴らしさと同時に、
物々交換の閉鎖的なやりとりにそら恐ろしさも感じてしまった。逆にお金って
なんて自由なモノなんだと感じる。賞味期限もなければ趣味思考にとらわれない、
差別もなければ国境もない。答えらしきものは、私の中にはまだないのですが、
みなさんはどう考えますか??村上隆氏も知りたいそうです。

この時代に生きる僕らにとって幸せとはなんなのか。今年もよろしくお願いします! 

がん!がん!がん!