がんも農場のお店

2017年8月28日月曜日

日本は田んぼばかりです。

1泊2日850㎞のお米を巡る旅。無事佐久に帰着しました。
なにかをやるってことはなにかをやめることと同義だと、
オタキングの岡田氏は言っていたけども、今回の旅によってなにを
止めたかを先に書いておこうと思う。まず、この二日間の田んぼの草刈り、
田んぼの日々の水見など目の前の仕事をあきらめた。さらに、実は予定していた
建築家藤森照信氏の茶室「低過庵」を作るワークショップの参加をあきらめた。
(代わりに妻とやっちゃんが参加してくれた。)
たくさんのやりたいことがあるなかで、なにを引き換えに目の前のことをやってるのか、
明らかにしておくのは大事だ。実はそこまで深くも考えずに、感覚的に優先順位がついて
いるのが事実なのだけども、こうして今回の旅が実現したのだ。
つまりそれくらい優先順位が高いってことで、目の前のお米作りより大事なことって、
なにかっていうと、もっと先をみたいのかもしれないし、もっと根本的なところを
みたいのかもしれない。

茨城県奥久慈大子町、福島県喜多方市熱塩加納町のお米農家さんに
今回は訪問させていただいた。
いつもお世話になっている静岡県のお米屋さんと師匠の農家さんに連れて行っていただく
形でお伺いした。農法や耕作面積、施設、環境などなどみなさんそれぞれだ。参考になるかと
言われれば、なるにはなるがどれもこれもそのまま真似できるような代物ではない。
ではなにを見に行ってるんだろう。あえて言葉にするとすれば人柄、生き方だろうか。
農家としてまだまだ新米の僕と、ベテランの農家さんたちとの違い。どのようにお米作りに
取り組んでいれば、継続可能なのか。目指すべき農家さんの姿を見て、自分に足りないところを
見たいと思った。結局、機械も技術も足りないところだらけだ。

作為的であればあるほどつまらなさを感じる。同行させていただいたお米屋さんがそういった。
確かに理詰めで考えれば考えるほど、やっててつまらなさを感じる。ただ、それは恐らく
程度の差こそあれ僕もお米作りが好きだからなんだなと思う。攻略本があって、それに沿って
作ればうまいコメができるとわかっていたとして、そうやってて作れば満足するだろうか。
もっと言えばお客さんが満足するだろうか。少し疑問だ。実際にはそんな攻略本は
ないのだけども、それに近い話はいくらでもある。
経営的に考えれば、出来る限り少ないコストで利益を最大化するのが正しいのだけども、
素直にそう考えられないのは恐らく好きだからだと思う。好きというのはやっかいだ。
好きになったら変に大事にしたり、過大評価したり。でも、好きから全てが始まるのだと
僕は思うから、出来る限り大事にしたいと改めて思った。この旅はその確認作業だったように思う。
金銭的な利益さえあれば、他はなにもいらないよ。
そうは思いきれないがんも農場がどこまでいけるのか、迷走しながら進んでいきます。
ある意味欲が深い。金銭的な部分でゴールをもうけなかったら、実は終わりがないんですよね。
究極的な米作りなんて答えがないんですもん。米作りだけならまだしも、新規就農って
農家としては丸腰なんです。なにもかもないとこで、つまり土地も設備も人脈もない。
なにを積み上げていくのかって、答えのない道のりなんです。コスパ悪すぎでアタマ抱えちゃう。
結果的に軽トラで850㎞走りました。なんとか生きていきます。次回はもっと走りたい。
日本は田んぼばっかですね笑

がん!がん!がん!

0 件のコメント:

コメントを投稿