1月8日(日)
戦後の貧しい日本において、食べ物は空腹を満たすためのものだった。
栄養を摂取するために、あるもので工夫して食べていた。
栄養のためにとる食という原点から、いまはだいぶ遠くまできたようだ。
家族との食事、接待のための食事、特別な日を演出する食事、
食べたことのない料理を楽しんだり、お酒を楽しむための料理。
食は多様で複雑になり、そのあり方は無限大だ。
それほどに今の日本はあの戦後から比べたら成長し進化したのだと思う。
NHKスペシャル「ばっちゃん~子どもたちが立ち直る居場所~」
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/46/2586820/
非行に走る子供に、食事を作り続けるばっちゃんがいる。
手作りの料理を求めて、帰る場所のない子達がばっちゃんのもとに集まる。
いまは空腹を満たすことは容易になった。栄養も充分すぎて肥満になるくらいだ。
でも、心が満たされる食事なのかと考えたらどうだろう。
逆に戦後は心は満たされていたのだろうか。
父や母の話を聞いていると、少なくとも家族の時間は多かったのではないかと思う。
モノはないけど、家族や周囲のみんなが同じような状況で、
同じような未来に向かっていて。気持ちが共有できていたのではないだろうか。
栄養が足りなくても、心が足りなくてもダメだ。
僕らは農業者として実践すべき食のありかたをきちんと実践していきたい。
大きなことではなく、ちゃんとした食材を手作りでなるべく料理したものを
家族で食べる。そんな当たり前のことがいまは当たり前ではないのだ。
だから、そんな生活を実践するために僕は東京を離れてこんな遠くまで来たのかもな。
いま振り返ってみるとそんな気がする。
がん!がん!がん!
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